腱鞘炎

腱鞘炎が起きるメカニズム

腱鞘炎の原因は「使い過ぎによる腱と腱鞘の間の機械的な摩擦による炎症」です。

かみ砕いてお伝えさせていただきますね。まずは、こちらの写真をご覧ください。

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緑の矢印の間にピンと張っている筋(すじ)がわかりますか?

実はこれは筋ではなく、腱鞘(けんしょう)といって字のごとく鞘(さや)が張っているのです。

鞘ですからトンネルのように中が空洞になっています(極端ですが・・・)。

手の指を動かす筋肉は肘周りから始まり、手の指に付きますので、肘周りの筋肉が縮むと引っ張られて、指が曲がるようになっています。

ここで問題なのが、手の指は細いので太い筋肉は付くことは出来ないですよね?

ですから人間は筋肉を指に近づくにつれ「腱(けん)」という細く強い組織に変えて指に付着しているのです。

では、上記の説明を踏まえて、『腱鞘炎』について考えてみましょう!

手の指は5本あるということは、最低でも指を動かす筋肉は5本必要ですよね。筋肉が腱になって手の指に付いているとお伝えしましたが、でも何処かで腱を固定していないと、この5本の腱は絡み合ってしまいませんか?

人差し指を頭で動かそうとしても、この腱が絡まってしまったら・・・小指が動いちゃうなんてこともありえるわけです。

ここで登場するのが腱鞘です!

先ほど腱鞘はトンネルになっていて、中は空洞になっていると言いましたよね。この腱鞘の空洞の中に腱が入っていて、腱鞘自体は固定しているので、腱は絡み合うことなく、動かしたい指を正確に動かすことが出来るのです!!

この腱鞘の中を腱が走り、腱が中で動くことによって指が動くのですが・・・

●手を良く使う仕事

●赤ちゃんをいつも抱いているママ

●書き物が多い人

など手をよく使うことによって、腱鞘の中で腱が動き過ぎ、炎症を起こし腫れると腱鞘と腱との機械的刺激が多くなり痛みが発症します。

以上が、冒頭に書いた腱鞘炎の原因『使い過ぎによる腱と腱鞘の間の機械的な摩擦による炎症』の解説になります。

ばね指(弾発指)・ド・ケルバン病も基本的に同じように痛める症状です。

 

腱鞘炎の治療法

痛みが起きたときは、基本的には「アイシング(冷却)」「固定」「安静」をまず行うことが大切です。

①アイシング(冷却)

アイシングの仕方は、症状別ページ「アイシング」で説明しております。他の痛みにも有効なので必ずお読み下さい。

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②固定

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③安静

 

どういう人が腱鞘炎になりやすいのか?

 

手をよく使う人が腱鞘炎になりやすいのですが、そんなに指・手を使ってないのに、腱鞘炎になりやすい方がいるのはご存知ですか?どんな方だと思いますか?

正解は・・・妊娠中の方、または産後のお母さんです!!

妊娠中に子供を産むために骨盤が開きますが、この現象はリラキシンというホルモンの影響でおこります。 出産のために大事なことなのですが、問題はこのホルモンは骨盤だけを緩ませるのではなく、全身の関節に作用し、全身の関節が緩くなります。

そして手首も緩くなることが多くなります。

産後はリラキシンの分泌が無くなってきて関節がまた締まってくるのですが、それまでの間に、歪みや捻れを起こし、手首の関節の機能が落ちます。

結果、関節周りの筋肉・靭帯・腱に負担がかかり、腱鞘炎を起こすのです。

たから整骨院にはたくさんのお母様にお越しいただいておりますが、腱鞘炎の方はとても多くいらっしゃいます。

 

局所治療だけでは腱鞘炎が治らない秘密

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率直にお伝えすると、器質的な問題は解決したとしても、腱鞘炎がなかなか治らない人は「骨盤の捻れからくる体幹の捻れ」の問題がとても大きいのです。

人の身体を木に例えると・・・

体幹を木の幹に例えると、腕は枝になり、手首は一番先の枝先になります。簡単に言うと、枝先をどんなにお手入れしたとしても、木の幹自体が捻れてしまったら、そのから続く枝が捻れ、一番遠い枝先がすごく捻れてしまうのがお分かりになりますか?

ですから、枝先の手首の治療も大切ですが、木の幹の治療が大切になってくるわけです。

そして、体幹(木の幹)の治療で大切なのが、骨盤の歪みを整えることです。

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骨盤が歪むと、背骨のバランスが崩れ、頚椎(首の7つの骨)の負担がかかります。

頚椎に負担がかかると首・肩・手を動かす筋肉を支配する神経に影響が出て、肘と手首をつなぐ前腕部(手首から肘にかけての筋肉)に負担がかかり、手首の腱鞘部分に炎症が出て痛みが現れます。

骨盤矯正のテーマでも取り扱いましたが、骨盤の捻れは全身に大きな影響を与えていて、腱鞘炎だけでなく様々な症状に関係しておりますので、しっかりと骨盤矯正で骨盤の捻れを整えていきましょう!

木の幹が骨盤だとしたら、木の根っこは足関節なのです。