腰痛

要と書く程大事な「腰」

皆様は「腰痛」という言葉はよく使うと思いますが、1つの疾患(病気)の総称ではないことをご存知でしたか?

「腰痛」とは、じっとしている時や運動している時に痛みを感じる疾患の総称だと言われています。

つまり腰痛とは、1つの病気を指すのではなく【腰の痛み】という共通の症状を持つ疾患の総称なのです。

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このように腰痛になる疾患はたくさんあり、腰痛を原因によって種類を分けると以下のようになります。

 

①椎間関節性腰痛(背骨1個1個を繋ぐ関節に負担がかかって問題が起こる腰痛)

②筋・筋膜性腰痛(筋肉の使い過ぎや疲労による痛みや、筋肉の血液供給問題による腰痛)

③椎間板性腰痛(椎間板の変性、ヘルニアによって神経に負担がかかって問題が起こる腰痛)

④外傷性腰痛(疲労骨折等による脊椎分離症などで起こる腰痛)

⑤心因性腰痛(周りの環境などによる心理・社会的問題から起こる腰痛)

⑥内臓性腰痛(内臓の病気が原因で起こる腰痛)

細かく分類すると、まだまだ種類があります。

このように一言「腰痛」といっても、なぜその痛みが起きるかは原因がたくさんあるのです。

また、腰痛の発症や症状の増悪には、心理的要因や社会的要因も大きく関わっていると言われています。

 

それでは上記の各項目について詳しく触れていきます。

椎間関節性腰痛

朝起きようとしたら腰が痛く動けないが、体を動かすうちに、楽になっていく。こんな経験のある方はいらっしゃいますか?

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椎間関節(背面図)

よく使う「背骨」は、脊椎(せきつい)という骨で、首の背骨→頸椎(けいつい)7個、胸は→胸椎(きょうつい)12個、腰は→腰椎(ようつい)5個の計24個の骨で構成されており、それぞれ上下の脊椎で連結し、一本の棒のような形態をなしています。

この上下の脊椎で連結(上記の図を参照)しているところを「椎間関節」といい、この部分で炎症が起こり腰痛を発症するのが【椎間関節性腰痛】です。

 

椎間関節には、背骨にかかる圧力の30%をサポートしているといわれ、圧力に関節が負けないよう、関節の周りを関節包で包み、さらに靭帯という強力なバンドのようなもので補強されています。

では、なぜ椎間関節で腰痛が起きるかというと、重い物を持ち上げたり、急に腰を捻ったりするとき椎間関節で捻挫が起こります。すると、関節包(関節を包んでいる膜)が引き伸ばされたり、微小断裂を起こしたり、関節包が関節に食い込んだりして炎症を起こす結果、腰痛となります。

関節包には知覚神経(痛いと感じとる神経)がたくさん分布しているので、強い炎症が起きた際は、急性の椎間関節性腰痛、いわいるぎっくり腰ですね。

また、中・高年以上になると加齢による変性が、椎間関節部にも徐々に起こります。そのため少しの負荷で関節包が異常緊張したり炎症が生じ易くなり、腰痛が発症しやすくなります。

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椎間関節性腰痛の痛みの出る場所

【椎間関節性腰痛のよくある症状】

〇片側性(まれに両側)の腰の痛み

〇特に腰の下の方(腰痛・臀部痛)が痛むことが多い

〇下肢の痛みや痺れの伴うことがある

〇椎間関節性腰痛を起こした関節部位の横に圧痛がある

〇腰を後ろにそらすと腰痛が強くなる

〇椅子から立ち上がる動作(伸展)などで腰痛が強くなる

〇朝起きようとする動作で痛みがあるが、動いていくうちに痛みが軽減する(朝起きたとき動きの硬くなっている関節包が急に動かされるので、朝の痛みが強く、 動いていくうちに関節包の緊張がほぐれてきて痛みが軽減する)←冒頭の症状の正解

よくある症状を羅列しましたので、もし腰痛が起きた際はご自身の症状と当てはまるか確認してみてくださいね。

 

②筋・筋膜性腰痛

朝起きた時には腰が痛くないのに、体を動かしていくうちに腰の痛みが強くなってくる。「①椎間関節性腰痛」の逆の症状です。

こんな経験はありませんか?

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筋・筋膜性腰痛の頻発生部位(背面図)

筋・筋膜性腰痛とは、腰の筋肉に無理な力を加えたり、伸ばしたりすることで、筋肉自体が損傷し、炎症を起こしてぎっくり腰のような症状をいいます。

一日何時間も座り続けの仕事をしたり、仕事で立ち続けの接客をしたりする方の多くはこの腰痛が起こりやすいです。

このように、急性・慢性の腰痛で、筋肉や筋膜(筋肉を包む膜)の腰痛の変化に由来するものを「筋・筋膜性腰痛」といいます。

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筋・筋膜性腰痛の痛みの出る場所

筋・筋膜性腰痛の原因の一つとして大きな問題が、大腰筋の拘縮(持続性収縮)です。

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筋肉が縮むことは関節を動かす為に必要なことですが、縮んだまま伸びにくくなってしまう(持続性収縮)と色々な問題が起こり、その一つが大腰筋の拘縮が原因で起こる筋・筋膜性腰痛なのです。

大腰筋は背骨の左右にあり、直立姿勢の時、正常な筋肉の弾力(張り)があると骨盤を前傾(背骨を前彎)姿勢に保つ仕事をします。

上半身を前に曲げたり、股関節を曲げたり、様々な動作は大腰筋と、背骨の背面の筋肉(広背筋・脊柱起立筋など)が背骨を前後から引っ張ることで前方や後方に倒れないようにバランスを取っています。

大腰筋が拘縮すると、張力のバランスが崩れ、腰の筋肉に負担がかかり筋・筋膜性腰痛になります。

また、慢性的な筋・筋膜性腰痛は、長年による筋肉の緊張がコリとなって血液循環を阻害し、その結果、腰の筋肉への供給が少なくなったり、疲労物質が蓄積し筋肉痛がおこります。

運動によって血液循環を促したり、ストレッチで筋肉の柔軟性を高めるなどで、痛みの改善ができます。詳しくは、たから整骨院スタッフにお尋ねくださいね。